最初は手探りで踏んでいた競輪選手。
「お餅みたいな筋肉」の存在すら、知識として知らず。
何人か踏むうちに、年齢や落車歴、練習量などによって、身体の質にもそれぞれ違いがあることに気付いていく。
大抵の選手は、毎回しなやかな状態と言う訳でもない。
いろんな調整が上手く噛み合った時に、お餅みたいな筋肉が出てくる。それが、しなやかな筋肉。
しなやかな筋肉=自転車との一体感。
そして、それがレース結果にもつながっているように感じる。
この関連性は選手と話しててヒントに。いかに、しなやかな筋肉をレース前に持ってこれるかが、勝つ条件の1つなんだと。
じゃあ、なぜ「お餅」が出てくる選手と、なかなか出てこない選手がいるのか?て言う疑問もうまれる。
これは、まだ自分の中でも答えが出ていない。
生まれ持った筋肉の質もあり、練習量や疲労の抜き方、身体の使い方、普段のメンテナンスも関係しているのかもしれない。よく勘違いされがちな「若いからしなやか」ってのも違う。
ただ、選手を踏んできて感じるのは、同じ選手でも、その日の身体の状態によって「お餅」が出てくる時と、そうでない時があるということ。
だから、施術中にそのお餅を感じたら
「今日はいい感じやな」。
その感覚が、実際のレースでどこまで身体の動きにつながるのか。
そこは、今も選手を踏みながら観察しているところ。
しなやかな筋肉の存在すら知らなかった当初。今では、選手の身体に触れるたびに、
「今日はどうやろ」
と、太もものひと踏み目で感じ取る。
何人踏んでも、まだ分からないことがある。
だから面白いのかもしれない。